理事長所信・挨拶

2020年度理事長 川口 延良

2020年度理事長 川口 延良

~ 真・善・美 ~
真・善・美 ~無駄なく 淀みなく 力みなく~

はじめに

日本の青年会議所運動は1949 年戦争の傷跡が街にも人々の心にも深く残るなか「新日本の再建は、我々青年の仕事である」という高い志をもった青年により始まりました。この熱き想いは日本全国に拡がり、ここ天理においても1973年に全国で545 番目のLOMとして天理青年会議所が誕生しました。以来、途切れることなく先輩諸兄が脈々と受け継いできた歴史と伝統のバトンを地域の皆様のご理解とご協力を得て46 年間積み重ねて参りました。
戦後の復興から高度経済成長期、バブル景気を経て突入した「平成」の時代も終わりを告げ、新たな時代を迎えました。本会は「明るい豊かな社会の実現」を共通の理想としていますが、発足当時と現在におけるその目標の具体的内容は変化しているはずです。戦後、食べ物も衣服も十分に揃わない時代と現在のように物に溢れ便利な時代における物質的豊かさや心の豊かさの意味も価値観も大きく違うはずです。歴史と伝統を重んじ継承しながらも、更なる時代の変化を敏感に捉え、未来を見据えた改革とその時代に応じた運動進めて参りたいと思います。

本年度、一般社団法人天理青年会議所は「真・善・美 ~無駄なく 淀みなく 力みなく~」をスローガンに掲げ、自らの殻を破り、JAYCEEらしく何事にも挑戦する気概と覚悟をもち、全メンバー一丸となって運動を展開してまいります。

真善美~無駄なく 淀みなく 力みなく~

「真」とは、嘘偽りのないまことのこと。「善」とは、道徳的な価値としての良さ。「美」とは、美しいさまのこと。
独立した政策立案実行団体である青年会議所は事業に対する自由度が高いゆえに事業を迅速に展開していく際に有利に働く反面、時にニーズを無視した所謂「手法ありき」な事業構築を助長してしまう側面を持ち合わせています。真に魅力ある団体として社会や地域に貢献していく為には、思い描いた事業を思考も行動も具現化していく必要があります。地域社会 やそこに住む人々がどのような歴史や課題を抱えているかを理解し、我々がすべき事は何なのかという目的や価値を明確にした上で継続、発展性のある事業を展開していく事が重要であると考えます。

また、そのときに陥りやすいのが「失敗」という罠です。最善の策だったのに。思うように進まない。と頭をひねることもあります。失敗して検証しなければそこには「失敗した」という事実だけが残るだけです 。失敗から学び、日常の中で日々何気なく見過ごしている習慣やルール、価値観についてゼロから考えてみてください。最善から得られなければ、次善を得る。その次善がだめならば、さらにその次善を得るために 様々な角度から 取組んでほしいと思います。

当たり前に感謝できる美しさを目指します。今ある仕事や人間関係、持っているお金や衣服や住まい、毎日の飲食、日々病なく健康で生きていられること、など1つ1つ に感謝 出来ていますか。人は毎日続くことや何度も繰り返していることを当たり前にする生き物です。
当たり前にする行為には メリットもあれば、デメリットもありますが、時に自分自身にとって、とても価値のあることまでも無意識の領域に入っていってしまい、どんどんその『価値』を 見失ってしまうことがあります。これまでに 得てきた知識や経験、助けてくれる仲間や、応援してくれる人、原点に変えれば時間や日々生きていることなど日常の当たり前の中にもれている一つ一つに意味や価値があり埋もれていて、忘れているものに気付く意識改革から始めたいと考えます。

スクラップ&ビルド

scrapには、主に(モノを)くずにして捨てるという意味があり、 build には、(モノを)建設するという意味があります。「スクラップアンドビルド」壊れかけたビルは一度崩壊させてもう一度建て直そうと言う表現です。見た目でだけではなく、組織もビジネスも必ずと言っていいほど老朽化してきます。10年前に繁盛していた業態が今では廃れてしまったり、1年前に儲かった手法が時代遅れになったり、いつまでも同じことを続けていくことは難しい時代になりました。
青年会議所運動にとっても時代や地域の要求に応じて、事業を構築し、引継ぎや事業 改善を行って継続をする。このような姿勢をとってきました。しかし、一度始めてしまった事業は廃棄すると どのような影響が生じるかを考え、新手法の追加や動員方法の変更を繰り返す 守り”に足を引っ張られ、止めることを恐れ「ビルド&ビルド」の呪縛に陥っている可能性があります。生きている組織は、何かひとつの事業に成功しても、挑戦を怠らずさらによい成果につながるように目標や理想を常に掲げ、リスクがあっても果敢に挑戦していく必要があります。不要や冗長な事業を思い切って“止める”覚悟と生産性向上の実現 が、真の意味での「スクラップ&ビルド」であり、実行するための取組みだと考えます 。

生産性の向上

昨今「働き方改革」が政府主導で進められ、残業時間の抑制に力を入れる事案が紹介されています。働く時間をどれほど短くしたところで、仕事のやり方そのものが変わらなければ、それは単にアウトプットの質と量を犠牲にするだけで、単に業務の効率化となり意味をなさないと思います。時間の短縮は目的ではなく手段であり、真に求められるのは生産性の向上です。では、生産性とはなんでしょうか。得られる利益が同じであれば、その利益が生むために必要なリソースが少なければ生産性が高いと言えます。 生産性とは、事業などが生み出す成果をどれだけの 資源を投入して達成したのか、という比率であり

生産性 = 成果 (生産量・付加価値) ÷ 投資資源 (お金 ・時間・労働力)

で割り出すことが可能です。
生産性を向上させるというのは、この比率を高めることであり、「成果を2倍に増やす」「投入資源を1/2に減らす」どちらを実現しても生産性が2倍になります。限られた予算、時間を有効に取り組まなければなりません。

成果を上げる

生産量や付加価値の向上を目指すためには、それを作り出すための人材 の成長と確立 、そして共に歩む仲間が必要です。青年会議所のように人が資源の団体 は 「組織としての成長」と「個人としての成長」の両輪を回すことで会や事業が成長していきます。

人の魅力を語る時、しばしば人間力という言葉を耳にすることがありますが、その内容は多岐に分かれます。 人は生きていく上で、人と接することを避けることはできず、その中にはストレス に感じることや争いごとに発展することも少なくはありません。日本には、みんなで助け合うというカルチャーが根強くあります。そこには優れた側面もありますが、自己主張をすることなく、摩擦を極少化し、みんなが出来るレベルに全体を合わせ、それ以上に突き抜けないと いう弊害が起こ ります。その中で突出しようとする個人は、往々にして排除され孤立してしまいます。しかし、決して馴れ合いの調和を求めるのではなく、人間同士がぶつかり合いながら切磋琢磨していくことこそ人間力は養われると 思い ます 。自分が常識と思っていることは、 他人にとって 偏見の塊にすぎないということを自覚することから、他者への 尊敬が生まれ、小さな一つひとつの 意思が繋がり合い、強い組織が創られていくと思います。

また、より高い価値創造に向けて取り組んでいくためには 未来を共に拓く 新たな仲間づくりが必要です 。新しいメンバ ーを募集し、新たに入っていただく方の強みや個性が青年会議所の組織としての姿に変化をもたらし、私たちがすでにもっている強みと重なり合うことで、より高い価値を生み出す可能性が広がってい き ます。 青年会議所の魅力を心を込めて丁寧にじっくりと伝えていただくよう先導し、その進捗を各委員長と 連携しつつサポートします。無理やり入会に持っていくのではなく天理青年会議所 の魅力や理念、活動の状況をじっくりと理解していただいたき入会してもらう必要があります。そのためにもメンバー自身が会の魅力に気付き発信できる体制、準備も整えていか なければなりません 。会議においては「事前配信」「上程期間の短縮」「会議の質の向上」を徹底して行い生産性向上に向けたチャレンジ行います。仕事、家庭、プライベートなどいくら時間があっても足りないと思う事が多いのではないでしょうか。忙しいのは当たり前、そしてその押し寄せる日常をこなしていく事も当たり前な時代に誰もが平等に与えられた「 1 日 24 時間 365 日」という限られた時間を、どのように使うか次第で今や未来が大きく変わるかもしれません。団体行動になればメンバーの時間も同様です。 限られた時間を有効に使う 当たり前を確実に実行して参ります。

発信力

天理青年会議所は、引き続きより頼られる組織を目指します。頼られるためには、信頼を得ることが必要です。信頼を得ることは、共感を得ることであり、外部との繋 がりを今まで以上に意識し、様々なニーズやヒントを探り進めていかなければなりません 。一方通行の発信ではなく相手にいかに効率よく発信できるのかを考え取り組まなければなりません。実質的な情報伝達が出来ていないのであれば、青年会議所運動は自己満足の世界でしかなくなり、標榜する変化を創ることはできません。
時代に即した情報媒体や効果的な発信手法を考え、他者を巻き込むことのできる広報活動に努めて参ります 。

おわりに

いま時代は過渡期を迎えていて、この先どうなっていくのか想像することができません。
目の前には 2020 年を機に一新されようとしている社会が迫っています。しかしそれは、未来に向けて、これまでの価値観を新たに再生、創造することであります。
いかなる時代においても不変の価値を持ちつつ変える勇気をもって大きく前へ進みましょう 。これから向かう50年の節目に向けて。

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